Challenging Learningとのコラボレーション
Challenging Learningは、教育改革の分野で世界的に有名なジェームス・ノッティンガム(James Notthingham)氏の率いる団体です。
ノッティンガム氏を日本ではまだ知る人は少ないかも知れませんが、オセアニア・北欧を中心に世界中で存在感を大きくしているインスピレーショナルなリーダーです。
北欧では、数十校をかかえる大きな教育委員会が、彼の力を借りて教育のあり方を根本から考え直す取り組みをしています。
私たちはたまたまのご縁で彼との出会いがあり、サニーサイドもまた日本の教育改革の旗振り役としての役目をノッティンガム氏とChallenging Learningのスタッフの皆さんの協力を仰ぎながら果たしていこうと、提携することになりました。
ノッティンガム氏の提唱するアイデアは色々なものがありますが、特に以下の考え方は非常に有名で、本校のリーダーシップチームも強く賛同し、今後ぜひサニーサイドでも導入して行きたいと思っているものです。
ラーニングピット(Learning Pit)
この図が示すのは、「学びのあり様」です。学びは、最初は簡単に出来ると思うけれど、大抵の場合、必ず穴に落ちます。穴の底では、自信を失くし、もう出来ないと思うのですが、でもそこから色々なストラテジーを使って穴から這い上がるところに学びや、また学びの喜びがあるということをわかりやすく示しています。
サニーサイドでは、子ども達とこの絵を使って、今自分は学びの過程でどの位置にいるのかということを話し合ったりしています。
自分の位置を客観的に知ることで、ただ「もう出来ない」と立ち止まって諦めてしまうのではなく、次に何をするべきなのか理解して学びのゴールに立ち向かっていくことが出来るのです。
失敗こそが学びの始まりである
私たち教師は、生徒の失敗を決して否定することをせず、むしろ失敗を歓迎する雰囲気を教室に広げていく事が大切です。なぜなら、人は失敗をすることで多くを学ぶ事ができるからです。
日本の子ども達は失敗を極端に恐れる傾向があると言われています。失敗は当たり前、失敗をすることで学べるのだと、失敗をどれほど前向きに捉えられるかで学びの成果は大いに変わってきます。
Growth Mindset
グロースマインドセットとは、「自分の可能性を決して限定しない」という意味で、もともとハーバード大学のCarol Dweck教授が提唱した考え方です。ノッティンガム氏は、Dweck教授と親交が深く、この考え方を世界中に広めています。
Growth Mindsetの対語は Fixed Mindset、「自分はどうせできない」「これが限界」と考えることです。
近年の多くの研究結果では、同じ課題に取り組んでも、Growth Mindsetを持っている生徒とそうでない生徒ではその学びの成果に差が出る事がわかっています。
同じような言葉でGrit(やり抜く力)というのもありますが、成功の秘訣は、「自分はやれば何でもできるのだ」という気持ちを持って、問題にぶつかってもひるむことなく「やり続ける」精神的スタミナだと言われています。人が成功するのは、何も生まれつきの才能や育ちの環境だけではないということです。
サニーサイドでは、Growth Mindsetを生徒が常に持ち続けられるよう、また教師も同じ気持ちで日々生活できるよう、この考え方を大切にしています。