やっとこの日が・・・
2016/01/15保護者の皆様、そして今までさんざんにご心配、ご迷惑をかけてきた関係者のみなさんに、やっとこのご報告をさせていただく日がやってきて、未だに何とも言えない、ひょっとしたらこれは夢なのではないかと、信じられない気持ちでいます。
保護者の皆様の前で、このバカロレアの「生徒主体の教育」に取り組みたいです、そうお話してから約3年が経ちました。当時は今以上にバカロレアを知る人はなく、「その認定校を目指すことに一体どういう意味があるのか、私たちの子どもに何が起きようとしているのか」、関わったみなさんにそういう不安な気持ちをもたせてしまいながらの船出だったことをはっきりと記憶しています。
先日、バカロレアの関係者も「サニーサイドのこれまでの歩みを本にしてもいいのではないか」と真剣に声をかけてくださいましたが、確かに、振り返れば本を一冊書くことも出来そうだと思うほど、色々なことがありました。
またそれを言い出して、リードした僕の立場からしたら、これだけ大勢の人を巻き込んでおいて、最後「認定取得に失敗しました」では、もうお詫びのしようもなく、このサニーサイドは二度と浮き上がってこられないのではないかと、リアルにそういう状況が考えられる所まで追い詰められていた中ですので、「やったぁ」という気持ちより、「ホッとしている」という感じです。
実際に、通知が届いたのは1月7日でした。すぐに職員に伝えたのではみんな動揺して逆に仕事に手がつかなくなったり、それで子どもに事故でも起きたら困ると(実際に僕もそれだけ動揺したので)、職員には翌日の夜、つまり三連休前の金曜の夜に伝えました。
それから丸一週間、どうして保護者の皆さんに伝えることが出来なかったか、それはこの情報が日本中のIB関係者にとっては、非常にビッグニュースであり、その為、リリースする内容、文面等を予め整理する必要や、その内容に不適切な表現、誤解を招く表現などがないか、文科省や県庁、その他関係する先へコンセンサスをとる必要があったからです。
また文科省がこれを発表するのは、この先、うちに正式な認定証が届き、彼らがそれを確認した後になります。岐阜新聞さんは割と速報に近い形での掲載をして下さいますが、これで終わりではなく、色々な所でこのニュースは流れることになると思われます。
我こそは日本の学校初のPYPになるぞと、そういう思いで実は取り組んでいる学校が他にもいくつかある中で、偶然にもうちがそれになったのは、自分たちが思っている以上に関係者に驚きをもって受け止められていると聞き、何だか申し訳ない気持ちすらしているところです。
しかしながら、スタートはここから。幼児期の教育は人生を生きていく上で、実はもっとも重要なのだという、あらゆるデータに基づいた検証結果が最近多く発表されています。もちろんその為に、我々は幼児教育を更に頑張りたいと思いますが、一方で、その先の教育、小学部の設置を目指したい、それが僕の夢でもあります。その為のひとつの現実的な道筋として3歳~12歳までの一貫教育プログラムであるこのPYPの取得を目指してきました。
これでやっと、我々の教育は単なる「サニーサイド流」ではなく、国際的に認められた基準をもったものとして理解されます。PYPそのものは、未だ日本という国の中の教育カリキュラムとしては認められていませんが、今後は、既存の教育要領とPYPの融合の研究に取り組んでいく中で、近い将来、また子ども達にとって新たな教育オプションが増えると信じています。
ですので、この先こそ、やるべきことはたくさんあります。認定が取れて嬉しいですが、それに感傷的に浸っている場合ではありません。
今後とも更にご心配やご迷惑をおかけするかと思いますが、学校作りはやはり保護者の方々、地域の方々の協力があって出来るものです。どうか今後とも、ご指導、ご協力賜りますようよろしくお願いいたします。